気温が高くなる時期は熱中症に注意しましょう
熱中症は例年,5月頃から発生し始め,梅雨明け後の7月から8月にかけてがピークとなります。この時期は全国的にも熱中症で救急搬送される方が多く発生しています。当消防本部管内でも,6月から9月頃にかけて熱中症による救急搬送が発生しています。
このため,暑さが本格的になる前に熱中症への予防対策を身に付け,熱中症を未然に防ぎましょう。
熱中症の予防対策
予防対策のポイント
- 暑さに体を慣らしておく。
- 高温多湿,直射日光を避ける。
- こまめに水分補給を行う。
※水分と合わせて,塩分も摂取しましょう - 室内ではエアコンや扇風機を積極的に使用する。
※直射日光の当たらない室内でも熱中症は発生します - 通気性のよい衣服を着用する。
高齢者の注意事項
高齢者は自宅などの室内での熱中症に注意が必要です。高齢者は若年者と比較し,体温調節の鈍化及び熱拡散能力が低下していますので,室内に「温湿度計」を設置するとともにエアコンを積極的に使用し,適切な温度管理を行いましょう。周囲の方も協力して適正な室内温度を保ち,室内での熱中症を防ぐようにしてください。
子どもの注意事項
思春期前の子供は体温調節能力が十分に発達しておらず,大人に比べて熱を体に溜め込みやすい体質を持っています。そのため,周りの大人が子どもの状態をよく観察して温度管理や水分補給などをしっかりとさせてください。また,子どもは大人と比べて身長が低く,地表の熱を受けやすいため,子どもの高さの温度を気にかけましょう。
「熱中症警戒アラート」に注目する
令和3年4月28日から,環境省と気象庁は「熱中症警戒アラート」の全国での運用を開始しました。
「熱中症警戒アラート」は,前日の17時頃及び当日の朝5時頃に最新の予測値を元にし,暑さ指数33以上になると予測された場合に発表されます。「熱中症警戒アラート」が発表された場合は,熱中症の危険性が極めて高くなることが予想されますので,熱中症の予防行動を積極的にとりましょう。
☞ 環境省「熱中症予防情報サイト」(環境省のウェブサイトへ移動します)
☞ 気象庁「熱中症から身を守るために」(気象庁のウェブサイトへ移動します)
熱中症が疑われる症状が出た場合
熱中症が疑われる症状
程度 | 症状 | 重症度 |
---|---|---|
Ⅰ度 | ・めまい ・失神 ・筋肉痛,筋肉の硬直 ・手足の痺れ,気分の不快 | 低 |
Ⅱ度 | ・頭痛 ・吐き気,嘔吐 ・倦怠感 ・虚脱感 | 中 |
Ⅲ度 | Ⅱ度の症状に加え, ・意識障害 ・けいれん,手足の運動障害 ・高体温 | 高 |
(日本救急医学分類2015を参考に作成)
症状が出た場合の対処法
熱中症が疑われる場合はいち早く体の冷却等が必要となりますので,早急に下記の応急措置をとりましょう。
- 涼しい場所へ移動
⇒日陰や冷房を使用した室内に避難。 - 脱衣による熱の放散
⇒衣服を脱がせて体の熱を外に逃がす。 - 体の冷却
⇒濡れたタオルやハンカチで体を冷やし,うちわで扇いだり,扇風機で風を当てる。
⇒氷のう等を「首の付け根」「脇の下」「太ももの付け根の前面,股関節部」に当てて冷やす。 - 水分,塩分の補給(意識がはっきりしている場合)
⇒経口補水液やスポーツ飲料が最適。