消火器は初期消火に有効です!
消火器は、私達にとってもっとも身近な消火器具ですが,実際の火災における使用率は50%程度しかありません。しかし、消火器を使用した火災における初期消火の成功率は70%を越えるなど,消火器の有効性が証明されています。
消火器の使い方
①ピンを抜く
安全ピンに指をかけ,上に引き抜く。
②ホースを構える
ホースをはずして火元に向ける。
③レバーを握る
レバーを強く握って噴射する。
消火器を使う上での注意事項
- 火元にいきなり近づくのではなく,ホウキで掃くような動きで徐々に近づいていきましょう。
- 近づく際には姿勢を低くし,煙や炎から身を守りましょう。
- 室内で使用する際には,必ず出口(退路)を背に消火しましょう。
- 屋外で使用する際には,風上から使用しましょう。
- 住宅用消火器の放射時間はおよそ10~15秒ほど,放射距離はおよそ3~5mほどです。
火災時は,周囲の人に協力を求めてください
大声で「火事だー!!」「誰か助けてー!!」と叫べば,周囲の人が気付いてくれるはず。
一人では無力でも,多くの人が力を合わせれば被害拡大防止の助けになることでしょう。
火災時は一人で対処するのではなく,必ず周囲の人に助けを求めてください。
消火器に関するQ&A
質問1
消火器はどのような場所に設置したらいいですか?
設置場所によって老朽化を早めたり,いざという時に使用できない場合があります。次のような場所に設置しましょう。
- 台所や玄関などの目立つ場所(水や油が飛び散る場合は壁にかけるか,台の上に設置する。)
- コンロやストーブなどの火元から離れた場所
- 高さ1.5m以下の場所(高所には設置しない。)
- 風雨にさらされる屋外では,必ず格納箱に設置する。(腐食防止のため。)
質問2
消火器(薬剤)の寿命はどれくらいですか?
設置環境によって異なりますが,一般家庭に最も普及しているABC粉末消火器ではおよそ5年が目安です。薬剤が湿気で凝固したり,容器が腐食している消火器は使用できません。
質問3
放射した消火器の粉末が目や口に入った場合はどうすればいいですか?
消火器の粉は通常の使用においては人体に無害です。しかし,口・鼻・目などに入り粘膜を刺激し,咳き込んだり,鼻水が出たり,目が痒くなったりすることがあります。その場合は水でうがい又は洗浄することで対処できます。(通常の使用ではまずおきない事ですが,もし大量に摂取した場合は医師に相談して下さい。)
質問4
消火器で大ケガ!? 一体どのような事故ですか?
消火器はたとえ使用しなくても年々老朽化します。老朽化した消火器は圧力によって容器が破損し,思わぬ事故につながる場合があります。特に屋外に長期間放置されていた消火器や台所等の湿気が多い場所に設置され,点検を受けていない消火器は,容器が腐食している場合が多く大変危険です。
老朽化した消火器((政府広報オンラインから転載)
事例1:平成21年9月15日
大阪市内の駐車場に置いてあった古い消火器が破裂し,小学生が重体となる事故が発生しました。
事例2:平成21年9月16日
福岡県で67歳の男性が大阪市の事件を知り,自分で処理しようとレバーを握ったところ,底部が破裂し負傷した事故が発生しました。
質問5
不用になった消火器はどうしたらいいですか?