本ページは当事務組合設立50周年特設ページです。このページは50周年記念品トートバッグ記載のQRコードとリンクしています。

ご挨拶・祝辞

管理者 気仙沼市長 菅原 茂

※広報誌「50周年のあゆみ」から転載しております。

 気仙沼・本吉地域広域行政事務組合は,昭和46年8月に気仙沼・本吉地方の1市5町で構成する行政機関として設立,翌年4月には広域消防が発足し,共に50周年を迎えました。
 この間、宮城県が広域圏活性化プロジェクト事業として建設したリアス・アーク美術館は,当広域組合の管理運営のもと,平成6年10月に開館し,これまで圏域文化の創造に貢献してまいりました。
 また,当広域組合市町村合併により平成21年9月には気仙沼市,南三陸町と1市1町の構成として再スタートし,組織の連携を一層強化し,よりよい圏域づくりを進めてきたところであります。地域の皆様をはじめ,関係各位のご支援,ご協力の賜物と心から感謝申し上げます。
 さて,平成23年3月11日に発生した東日本大震災では,大規模な地震,津波,火災が同時に発生し,当地域は壊滅的被害を受けました。改めて犠牲になられた皆様並びに殉職した職員,消防団員に衷心より哀悼の誠をささげます。
 また,震災発生直後から復旧・復興時期まで,国内外の多くの団体や機関などから,多大なるご支援をいただいてまいりました。おかげさまで,まちは新たな発展が望める姿へと変貌を遂げてきました。当組合においても消防施設等の復旧や新たな整備が進められ,震災で得た経験とともに、これからの災害への予防や日常での活動に生かし、引き続き,住民の生命を第一に,地域の安全・安心を守り,災害に強いまちづくりを実現してまいります。
 リアス・アーク美術館では,東日本大震災発生直後から被害状況の記録・調査活動を行い,震災の実態を正しく伝えることを念頭に取りまとめ,「東日本大震災の記録と津波の災害史」という形で展示をしております。地域に根ざした文化の紹介と伝承,優れた美術作品等を鑑賞する機会の提供などと合わせて,これからも地域の未来に生かしていけるよう取り組んでまいります。
 現在,我が国を取り巻く社会情勢及び自然環境は大きく変化しており,風水害の激甚化・頻発化などや,新型コロナウイルス感染症による影響など,ますます地域住民の生命や財産を守るための取り組みが大切になっていると感じております。
 また,全国的な流れの中,当圏域においては加速的に人口減少が進んでおります。その流れを緩和させるためにも,安心安全な社会を維持し,住民一人ひとりが住んで良かったと思えるような地域を目指してまいります。
 結びに,設立50周年を迎え,これまで当組合の運営を支えてくださった関係者や地域の皆様に改めて深く感謝いたしますとともに,今後も一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ,巻頭の挨拶とさせていただきます。

管理者
気仙沼市長
菅原 茂

副管理者 南三陸町長 佐藤 仁

※広報誌「50周年のあゆみ」から転載しております。

 このたび,気仙沼・本吉地域広域行政事務組合が組合設立50周年を迎え,心より御祝い申し上げますとともに,この記念事業を企画された関係者の皆様に対しまして深く敬意を表します。
 昭和46年8月に本組合が設立されてから今日までの50年間,幾多の「火災」「救急」「救助」「警戒」での活動を繰り返し,地域の発展に貢献していただきました。東日本大震災という未曾有の災害を経験した際も,自然を前にして我々は無力であるということを思い知らされた反面,どんな困難からも立ち上がる人間の強さ,共に助け合う人々の温かさを実感してまいりました。とりわけ復旧復興事業を進める中,力強く,頼もしい存在であったのが本組合をはじめ,全国,世界中の皆様からの励ましや御力添えであります。本組合におかれましては発災直後から町行政と二人三脚で復旧復興にご尽力いただいたことにより,今日があるものと思います。「救急」「救助」等を日頃から訓練している職員だからこそ,時として瞬時に,的確な判断が求められる場面での判断力や決断力には目を見張るものがありました。津波により本町にあった消防庁舎は全てが壊滅的な被害を被ったにも関わらず,地域住民を最優先に思い七転八起の心意気で常に最前線で活躍する姿は,多くの方々に安心感と希望を与えるとともに、住民からは強い信頼を得たと思います。
 本町は,御力添えを頂きました方々に日々『感謝』し,一歩一歩ではありますが確実に復旧復興に向け歩み続けた結果,創造的復興の完遂が目前に控えております。しかし、将来を見据え自立的かつ持続可能な社会の構築に向け復興の歩みをさらに進展させなければなりません。復興事業の効果を最大限に発揮し地域社会の発展に寄与できるよう,今後も本組合と連携を密に進めてまいります。
 結びに,近年は各地で激甚災害やコロナ禍による社会情勢の変化など,消防行政を取巻く環境も複雑多様化しておりますが,本組合におかれましては,今後もこれまで培った経験を活かし災害に対応しつつ,暮らしの再建と生業の再生を成し遂げた地域住民の安全を守り,未来を担う子どもたちが安心して過ごせる社会に向け更なる努力と精進を賜りますようお願い申し上げます。本組合の益々のご発展と職員一同のご健勝を祈念いたしまして,記念誌発刊によせる言葉といたします。

副管理者
南三陸町長 佐藤 仁

組合議会 議長 鈴木 髙登

※広報誌「50周年のあゆみ」から転載しております。

 このたび,気仙沼・本吉地域広域行政事務組合並びに組合消防が設立50周年を迎えられましたことに,心からお祝いを申し上げます。
 広域組合は,昭和46年8月に気仙沼市と本吉郡の1市5町を構成団体とする組合として設立され,翌年4月に広域消防が発足し,平成6年にはリアス・アーク美術館が開館しました。以来,平成17年に志津川町と歌津町が合併し,南三陸町が誕生しました。翌18年には気仙沼市と唐桑町が合併し,平成21年の気仙沼市と本吉町の合併を経て,現在の1市1町の広域組合として今年50年の節目を迎えることができました。
 この間,消防においては火災,救急,救助などあらゆる災害に対処するため,人材育成や庁舎・車両の更新など,消防体制の充実強化を図りました。美術館においては当圏域を含む東北・北海道の地域文化,芸術文化の調査研究,蓄積を基本方針とし,歴史・文化が息づく心豊かな地域づくりの振興に努めてまいりました。
 また,東日本大震災以降は防災啓発の消防活動と美術館事業を通じての震災の伝承という新たな使命を掲げ,地域住民の安心安全を支えてまいりました。
 これらの活動により,圏域住民の信頼を集め,地域に溶け込み,愛される広域消防と美術館として,今日まで発展を遂げてきたところです。これもひとえに,圏域住民の皆様をはじめ,関係各位の御支援,御協力とともに,職員の皆様が不断の努力を重ね,献身的に業務に精励されてきた賜物であると,心より敬意を表する次第であります。
 近年は,三陸縦貫自動車道の全線開通により住民の生活圏や経済活動が拡大された一方,大規模な自然災害や新型コロナウイルス感染症がもたらす影響など類のない事態への対応が求められております。故に市町を超えた広域行政目線で消防機関の果たす役割は、ますます重要になってきており,圏域住民の皆様の期待も高まっているところです。どうか50年にわたる歳月の中で培ってきた経験と技術力を発揮していただき,引き続き圏域住民皆様の生命や財産を災害等から守り,安心安全の確保に取り組まれることを切望いたします。
 組合議会といたしましても,これまで諸先輩方が紡いで来られた歴史を大切にし,圏域の課題解決に向けてそれぞれの立場で何ができるのか考え,住民の期待と信頼に誠心誠意応えてまいります。
 結びにあたり,50周年記念事業関係各位のご尽力に感謝申し上げますとともに,組合の更なるご発展と圏域住民皆様のご健勝とご多幸を心から祈念申し上げましてお祝いの言葉といたします。

組合議会
議長 鈴木 髙登

消防長 三浦 行博

※広報誌「50周年のあゆみ」から転載しております。

 昭和46年8月に1市5町により気仙沼・本吉地域広域行政事務組合が設立され,翌年4月には広域消防が発足し,本年で50周年という記念すべき年を迎えることができました。
 広域消防は、前気仙沼市消防本部職員を基に実員73名でスタートし,半世紀の間に実員187名まで拡充されるとともに,消防施設や装備の充実強化が図られ,社会情勢の変化とともに近代消防へと歩みを進めてまいりました。ここに半世紀を振返るとき、幾多の災害活動があり,圏域住民の安全を確保するために果敢に活動した歴代消防長や先輩諸兄のご苦労に思いを馳せ、改めて敬意と感謝を申し上げる次第です。
 11年前の東日本大震災では消防職員10名が殉じ,活動拠点となる4か所の消防庁舎が壊滅的に被災するなど,広域消防にとって最大の試練がありましたが,震災発生直後には全国から駆け付けた緊急消防援助隊の活動支援を受け,消防業務にあたり急性期を乗り越えました。復旧復興期には関係各位のご尽力により、活動拠点となる消防庁舎を新たに整備をすることができました。支援や応援を頂きました全国に皆様にも感謝申し上げます。
 さて,近年は全国で相次ぐ自然災害の発生や大規模地震発生の危惧,世界規模での感染症の拡大,武力侵攻による影響など,予測が困難で見通しが利きづらい社会情勢であり,今後も続くことが予想されます。消防を取り巻く環境も大きく変化しているとともに,住民の安全・安心に対する関心も益々高まっていると認識しているところです。
 広域消防は各種災害に対応すべく,半世紀の中で培われ,受け継がれてきた教訓や経験を基に,基礎的な教育訓練はもとより高度な知識・技術の習得,人材育成,他機関への派遣など計画的に実施し,消防体制の強化を図ってまいります。
 また,関係機関との連携をさらに強固なものとし,いかなる時でも迅速かつ臨機応変に対応できる組織であり続けられるよう,今後も地域に寄り添い,復興した圏域の生活を守るため,次の半世紀に向け精進を重ねてまいります。
 結びにあたり,今後も関係各位の広域消防に対する変わらぬご指導とご協力をお願い申し上げ,発足50周年を迎えての挨拶といたします。

消防長 三浦 行博

広報誌「50周年のあゆみ」発刊について

2021年に発足50周年を迎えた気仙沼・本吉地域広域行政事務組合のこれまでの歩みをまとめた「広域50周年のあゆみ」が2022年10月に発刊されました。ご覧になりたい方は,下記リンクをクリックしてPDFデータでご覧ください。

50周年のあゆみ①(表紙~第2編)

50周年のあゆみ②(第3編~第4編)

設立50周年記念品について

当事務組合は設立50周年を迎えるにあたり,トートバッグを作製し記念品として配布させていただきます。表面には「災害サバイバル!非常持ち出し品10種」と題し,非常時に最低限必要になる持ち出し品を10種にデザインしました。裏面は「命を守る10ヶ条(地震・津波編)」と題し,地震・津波などの災害時に最低限必要な行動を同じく10種にデザインしました。

また,携帯電話でQRコードを読み込むとイラストを解説する本ページに移動する仕組みになっています。記念品としてだけではなく,防災用品を収納するバッグとしても使える機能性も兼ね備えたものになっております。

それではトートバッグのデザインに使われたイラストと一緒に下記解説ページをご覧ください。

災害サバイバル!非常持ち出し品10種
命を守る10カ条(地震・津波編)

災害サバイバル!非常持ち出し品10種

①水・食料

災害発生直後は,支援物資が届くまでに時間がかかることを想定し,一人当たり最低3日分(できれば1週間分)の水と食料を準備しておきましょう。地震などの災害時のために,普段飲食しているものを多めに買い置きし,なくなったら新たに補充する「ローリングストック法」で備蓄するのがおススメです。

②防寒対策品

電車・バスなどが動かず帰宅困難者になってしまったり,電気・ガスなどのライフラインが途切れてしまった際,防寒対策として非常用毛布の備えも重要です。避難した場所に暖房器具等が必ず準備されているとは限りません。冬季には欠かせない防災用品です。アルミタイプの携行に便利なタイプもおススメです。

③防災アイテム

災害時に繋がりやすく正確な情報を取得できるラジオや,停電で電気が使えない場合に備え懐中電灯を準備しておきましょう。また,モバイルバッテリーも準備しておくと災害時には役立ちます。他の充電ツールと比べて比較的急速に充電できることや携行しやすいことも,災害時に適した充電ツールと言えます。

④衛生用品

マスクはコロナウイルスなどの感染症予防だけではなく,倒壊した建築物などによって舞い上がる粉じん(ホコリ)やアスベスト(石綿)などの人体への吸入を予防し健康被害防止にも役立ちます。「ウェットティッシュ」も,災害時に重宝するアイテムです。水はとても重いので,手洗いや食器洗いの水の代用品にウェットティッシュを代用することで非常持ち出し袋を軽くする効果もあります。

⑤その他必要なもの

災害時、瓦礫などが散乱している中,軍手などの手袋使用し受傷防止することが大切です。また、マイナンバーカードなどの身分証明書があると,被災後のさまざまな届出をスムーズに行えます。災害に備えて,耐火・耐水性のケースに入れて管理しておくことをおすすめします。停電時にはキャッシュカードや電子決裁が使えない可能性があるので,現金を用意しておきましょう。小銭を多めに用意しておくと,固定電話やスマホが使えず公衆電話を使うときに便利です。

命を守る10ヶ条(地震・津波編)

1.地震発生!まずは自分の身を守る!!

ケガをしたら火の始末や避難などの次の行動に支障が生じます。家具類などの転倒防止対策を事前にしておくことが大切です。まずは,机,テーブル,ベッドなどの下に身をふせ,様子をみましょう。

2.逃げるとき!頭上の安全確かめて!!

逃げるときはあわてず落ち着いた行動を取りましょう。屋外では頭上の瓦やガラス,看板などの落下してくる可能性があります。また,足元はガラスや釘などの鋭利なものが散乱している可能性がありますので注意しましょう。

3.狭い路地・崖・海・川には近づかない!!

屋外で地震にあった場合は公園などの広い場所に避難しましょう。落下物やブロック塀の倒壊の危険区域や狭い場所には近寄らないようにしましょう。また,海や川も危険です。がけや川べりも崩れやすいので近づかないようにしよう。

4.欲張らない!荷物は最小!避難は徒歩で!!

指定された避難所・避難場所に避難しましょう。車は道路状態が地震で亀裂が生じるなど悪路になっていたり,渋滞を招き避難困難になる可能性もあるので原則徒歩で避難しましょう。荷物を持ちすぎると避難の支障になるので最小限の荷物で避難しましょう。

5.津波発生!!避難は迷わず高台へ!!

揺れを感じたり「津波警報」を見聞きしたりした場合は,すぐに海岸や河口から離れ,できる限り高い場所へ避難しましょう。「津波避難場所」となっている高台や「津波避難ビル」,または頑丈で高い建物など,より高い場所に避難しましょう。実際の津波発生時には,予想されていた範囲よりも浸水が広がることや,浸水が深くなることがあります。過去の事例や想定津波危険地区を過信して「ここなら安心」と油断せず,あらかじめ決められた避難経路や避難場所で安心せずに,より高い安全な場所へ逃げられないかを考えるなど,周囲の状況を見ながら自分で判断して,身を守る最善の方策を講じるように心がけましょう。

6.その情報,信じてよいか確認を!!

フェイクニュースなど災害時にはデマや根拠のないうわさがSNSなどで拡散しやすい傾向にあります。そういったデマにまどわされないようにしましょう。市町村・消防署・警察署などの公共機関の正しい情報をラジオや防災行政無線から入手しましょう。

7.警報が無くても高台避難です!!

震源が陸地に近い場合,津波警報等が津波の襲来に間に合わない可能性もあります。沿岸部・川沿いの地域で,地震の揺れを感じたら,津波警報等が発表されていなくても,すぐに避難を始めましょう。津波は繰り返し何度も襲来します。津波警報等が解除されるまで,海には決して近づかないでください。 

8.自己判断!!事前に家族と話し合い!!

地震発生時の家族の役割分担や避難場所の確認など防災について事前に話し合っておくことが家族の安全を確保します。災害は家族全員が家に揃っているときに起こるとは限りません。誰がどこに避難するのか,どのように連絡するのか,家族の約束事を必ず決めておきましょう。

9.津波の後,海には絶対近づかない!!

津波は 2 回,3 回と繰り返し襲ってきます。また第1波が必ずしも最大であるとは限りません。陸で反射した津波が予期しない海岸に押し寄せ被害をもたらすこともあります。最初の波が小さいからといって安心して自宅などに戻るのは極めて危険な行動といえるでしょう。津波は陸や海底の斜面で反射を繰り返すことで何回も押し寄せたり,複数の波が重なって非常に高い波となることがあり,あとからやってくる波の方が高くなることがあるのです。特に,海外で発生した地震による津波の場合は,水位の変動が長い時間継続する傾向があります。警報,注意報が解除されるまで絶対に海岸に近づかないようにしましょう。少なくとも 12時間以上は警戒が必要です。

10.災害時,互いに協力!共助です!!

共助とは,災害時に,まず自分自身や家族の安全を確保した後に,近所や地域の方々と助け合うということです。また,災害時に円滑に助け合いができるように,日常から地域での助け合いについて備えることです。1995年の阪神・淡路大震災では,一番多くの人命を救助したのは地域の住民による共助でした。地域の被害を減らすため,地域一丸となって取り組みましょう。

その他詳細につきましては,当消防本部の防災情報のページをご覧いただき,皆さまの防災にお役立てください。